落とせない一戦、オーダーを組み替えての戦い。
相手は昨年度年間優勝決定戦を戦ったチームだった。
1回表1点を先制される。
2回にも追加点。
4回さらに1点。
ここでピッチャーを変える。
これまでうちは、チャンスが1回。
2回裏の1死1、2塁。
後続が立たれ0点。
5回にも1点を追加され0-4。
最終回2死ランナー無しから10番DHがねばって四球で出る。
1番、よく選んで四球。
2番、死球。
突然の相手投手の乱れで2死満塁。
3番バッターが3-2から振り逃げ。
きわどいタイミングで1塁を駆け抜けるが
ボールの方が一瞬速い。
しかし送球がそれファーストの足が離れた。
コーチスボックスにいた私にはそれがはっきり見えた。
ところが、二人制の審判で満塁のため内野の審判は1、2塁間にいた。
その位置からの角度ではファーストの足が離れたことが見えない。
「アウト」の判定。
一瞬私は審判を見て
足が離れたジェスチャーをした。
審判の方は
「そうなのか?」
というような表情を見せた。
しかしそのまま試合終了。
キャプテンは、
「監督抗議しないんですか?」
私は首を振った。
そして試合後アンパイアの所へ行って確認をした。
「さっきの判定、内野の審判から足が離れたのが見えない角度でした。
こんな場合はアンパイアに抗議してもいいのでしょうか?」
アンパイアの方は言った。
「監督の気持ちはわかります。(アンパイアもセーフだと認めていた)
しかし、内野の審判が下した判定を
私が覆すわけにはいかんのですよ」
「そうですよね、わかりました。ありがとうございます。」
と言って私はベンチに戻った。
こういう場合、ローカルルールを作るのが望ましい。
きちんと見えるところの審判の判定を優先すると。
予算の都合で2人なんだからしょうがない。
しかし…開幕の連敗は痛い。
リーグ戦の優勝は完全に遠のいた。